古処山

北アルプス遠征 山歩きの記録/中房温泉旅館前泊、山小屋三泊 119中房温泉から合戦尾根の急坂を登り 表銀座コースを燕岳〜槍ヶ岳 へ縦走する
  年月日(曜日) 平成19年7月29日(日)‥移動日  7/30(月) 7/31(火) 8/1(水) 8/2(木)
天気・気温 小雨のち曇りのち 晴れ    山頂10℃ ・登山口15℃〜/1464m 
山名 燕岳(日本二百名山)   槍ヶ岳(日本百名山)
高さ 2763m           3180m
コース難易度 体力 ★★★★  技術 ★★★★   危険 ★★★★
所要時間 行き 8時間30分:鳥栖7:00⇒:27博多:49(のぞみ)11:23名古屋12:00(しなの)13:59松本14:02⇒:30穂高:40(バス)15:30中房温泉
帰り 9時間50分:上高地9:10(バス電車)11:17松本:42(しなの)13:47名古屋14:34(のぞみ)⇒17:57博多18:40⇒19:00鳥栖
山歩きルート @中房温泉6:15⇒:50第一:55⇒7:20第二:25⇒:55第三8:05⇒:40富士見:50⇒9:15合戦小屋:35⇒10:45燕山荘11:40⇒12:10燕岳:15⇒
⇒12:30北燕岳:40⇒13:25燕山荘
A燕山荘5:55⇒8:10切通岩:15⇒9:05大天井ヒュッテ:30⇒10:55赤岩岳11:05⇒:45ヒュッテ西岳12:15⇒13:20水俣乗越:30⇒
⇒15:40ヒュッテ大槍
Bヒュッテ大槍6:15⇒7:00槍の肩:10⇒:40槍ヶ岳:55⇒8:15槍の肩:35⇒9:20ヒュッテ:30⇒11:10沢:20⇒12:25槍沢ロッヂ13:00⇒
⇒14:25横尾山荘
C横尾山荘5:40⇒6:35徳沢⇒7:15明神館:40⇒8:25河童橋
実歩行時間 22時間25分(中房温泉⇒310分 山荘・燕岳⇒505分 ヒュッテ大槍・槍ヶ岳⇒390分 横尾山荘⇒140分 上高地)
宿泊先 前泊:中房温泉‥9,400円/二食、二日目:燕山荘‥9,000円/二食、三日目:ヒュッテ大槍‥8,700円/二食、四日目:横尾山荘‥9,000円/二食
立ち寄り湯 横尾山荘にて入浴 ‥石鹸・シャンプーは使えない

◇中房温泉登山口へのアクセス
JR:鳥栖⇒博多(のぞみ)⇒名古屋(しなの)⇒松本⇒穂高
バス:穂高⇒中房温泉
※宿泊先も登山口もバス停より、近い。

前泊:中房温泉旅館

二日目:燕山荘

三日目:ヒュッテ大槍

四日目:横尾山荘
◇北アルプス 槍ヶ岳の姿
画面クリックで写真拡大
表銀座コース‥燕山荘 より

画面クリックで写真拡大
Y字状の雪渓が‥びっくり平 より

画面クリックで写真拡大
間近に‥ヒュッテ大槍 より
画面クリックで写真拡大
槍の影が山並みに‥ヒュッテ大槍より
◇中房温泉⇒合戦小屋⇒燕山荘⇔燕岳・北燕岳
 小雨降る樹林帯のジグザグ道、日本の三大急登といわれる急な登りに息が弾み汗が出始める頃、第一ベンチがあり一息入れる。再び上り始め数度の休憩を挟み、ようやく合戦小屋に到着。笹と低い樹林の坂道を上ると合戦の頭にでた。森林限界を越えてハイマツの緑が美しいがガスで視界が利かない。道脇の花畑を見て進むと燕山荘に到着、受付を済ませて昼食。
 休憩後、ガス晴れを期待し燕岳に出かける。道脇は可憐なコマクサが風にゆれ奇岩が立ち並んでいる。花崗岩を登りつめて燕岳山頂へ。ガスで展望がなく北に斜面を下り北燕岳へ向かう。コマクサの大群落やコバイケソウ・キンポウゲなどのお花畑の花々や雷鳥との出会いを楽しんで燕山荘へ戻った。

中房温泉登山口で

合戦尾根を登り始める

第三ベンチで小休止

合戦小屋へ

合戦ノ頭へ登る

燕岳へ向う

画面にマウスで変化
燕岳山頂

画面にマウスで変化
コマクサ大群落‥一面に広がっている

北燕岳

画面にマウスで変化
お花畑‥北燕

雷鳥に出合う

燕岳の奇岩
◇燕山荘⇒切通岩⇒大天井ヒュッテ⇒ヒュッテ西岳⇒水俣乗越⇒ヒュッテ大槍
 前日の雨から一転、荘厳なアルプスの夜明けに感動し、いよいよ槍ヶ岳を目指して表銀座コースを行く。山荘から砂礫の稜線を南へ、右手に裏銀座コースの山並み、正面には大天井岳から槍ヶ岳を見ながら進む爽快な縦走路である。緩やかに登下降すると蛙岩の岩峰群の割れ目を抜け左に回り込んで進む。やがて大下りから登り返し、為右衛門岩を過ぎて起伏の少ない稜線を通り、短い鎖場を下ると切通岩の鞍部に出て、右手の岩にはこの縦走路の開拓者、小林喜作のレリーフがはめ込まれていた。わずかに登ると分岐で、縦走路は直進し大天井岳の山腹の岩稜を巻いて進む。短い鎖場を通り下って行くと大天井ヒュッテに到着し休憩する。山荘からダケカンバや花畑の巻き道を進むが陽射しが暑い。再び稜線に出るとビックリ平の道標があり、吹き抜けるアルプスの風が心地良い、前方に槍ヶ岳と左側に常念岳などの山々が見える。ここから坂道を登って行くと赤岩岳のピークがあり右手に鑓ヶ岳とY字状の雪渓が美しい。西岳への斜面をトラバースしている途中に雷鳥が現れ、ヒュッテ西岳に到着し昼食休憩。
 西岳山腹のダケカンバ林を下って大下りの悪場へ、鉄ハシゴを三回ほどと鎖場を通って小鞍部に出る。両側が切れ落ちる小ピークを越え鉄ハシゴを過ぎて水俣乗越へ、左手に槍沢への道を分け、東鎌尾根を槍ヶ岳へと登り返すと少し緩やかになりピークの第一展望台へ、槍・北穂・燕岳・高瀬湖を一望である。北側を巻いて斜面の鎖場から長い鉄ハシゴを慎重に登り尾根に出てピークに登ると第二展望台へ出た。更に鉄ハシゴと鎖場を抜け岩場を急登すると第三展望台へ、更に岩尾根を登ってハイマツの岩稜線に出て、やっとヒュッテ大鑓に到着した。燕山荘から約13kmの表銀座・喜作新道・東鎌尾根の大縦走は西岳までは快適だったが、東鎌尾根の登り返しはスタミナの限界だった。ヒュッテで受付、ビールで乾杯。頭上の槍ヶ岳を見ながら明日のアタックに胸躍らせ、ヒュッテ宿泊者の皆さんと山談義に盛り上った。

燕山荘から槍ヶ岳へ向う

蛙岩を通る

アルプス表銀座コースを歩く
‥槍ヶ岳と雄大な山々

大下りの頭

切通岩へ

小林喜作レリーフで

ヒュッテ大天井で小休止

赤岩岳ピーク‥眺望抜群

ヒュッテ西岳‥昼食休憩

西岳の大下りの悪場を慎重に下る

東鎌尾根の長いハシゴを下る

東鎌尾根の稜岩を登る
◇ヒュッテ大槍⇔槍ヶ岳⇒槍沢ロッジ⇒横尾山荘⇒上高地
 今日も素晴らしい夜明けである、穂高連峰から右に槍の穂先が頭上に迫る。槍の肩まで、残り1kmを尾根の槍沢側を巻きながら登って行く、鉄ハシゴを登り直下をトラバースして槍岳山荘に着く。一息入れ槍の穂先へ向う、風が強いので慎重に岩場に取り付く、一度小槍側に出て右上の鉄ハシゴを上がる。再び岩場に取り付き、長いハシゴを上ると槍ヶ岳の頂に出た。山頂は360度の素晴らしい眺望で、南を見ると南アルプスと富士山の優美な姿がはっきりと見えている。記念写真を撮り思わず万歳である。暫く堪能して慎重に下る、鉄ハシゴから鎖場が続き登りルートと合流し槍の肩に戻った。山荘に立寄ってコーヒータイム登頂の余韻を楽しみヒュッテに戻った。
 ここから坊主の岩へ直接下って小さな雪渓を渡り天狗原分岐から沢沿いに下り傾斜が緩み大きく回りこんで大曲を抜ける。水俣乗越分岐を過ぎ沢を渡り雪渓を越えて槍沢キャンプ場に出た。この当りから樹林に入り槍沢ロッジに到着、昼食をとる。ロッジを後に樹林を下る、小沢を渡りまもなく二ノ俣谷の吊橋を渡って一ノ俣谷を通り横尾山荘に到着。大勢の登山者で賑わっており、手続きをして久しぶりの風呂に疲れを癒して宿泊する。台風接近で今日中に九州へ帰る事にして、上高地へ向う。梓川左岸の緩やかな登山道を下って、徳沢を通り明神へ。右手の明神橋を渡って明神池に立寄る。戻って、沢沿いの樹林を下りキャンプ場を抜けると河童橋に到着、今回の山歩きを終えた。

朝日に輝く、槍の穂先に向う

槍の肩で

槍の穂先に取り付く

岩場へ取り付く

上り専用の岩場を登る

垂直なハシゴを上る

もう直ぐ、頂へ

画面にマウスで変化
頂へ‥まさに360度の眺望

下り専用のハシゴを降りる

ハシゴから岩場へ

ハシゴから鎖場へ

下って、コーヒーで一息‥槍岳山荘で

槍を下る

雪渓を渡る

大曲を通る

昼食休憩後、槍沢ロッジを出る

一の俣橋を渡る

横尾山荘泊‥早朝に出発

明神‥明神池にも立寄りました

河童橋へ下山‥約45km良く歩きました!

                                    (たはらやま)

友遊山歩き